塩谷靖子のCDアルバム『慕わしき面影』が、2018年12月19日に発売されました。

タイトル:慕わしき面影 〜ジャンルを超えた歌が織りなす物語〜

ソプラノ:塩谷靖子

ピアノおよびアレンジ:奥千歌子

品番:YZBL-1057

定価:2700円(税込み)

発売元:及川音楽事務所

販売元:クラウン徳間ミュージック販売(株)

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ジャケット画像慕わしき面影

タイトルは、この世を旅立った人たちや、もう会えなくなってしまった人たちへの愛惜の念を表しています。華やかではないけれど無心に密やかに咲く花々の歌、さだまさしさんの名曲、私が来し方を振り返りつつ独自の日本語詩を付けたカンツォーネなど、21曲が収録されています。奥千歌子さんによるピアノとアレンジが、温かさや切なさを大いに盛り上げています。最後に、私が作詞・作曲し、2005念に録音した「紙細工」が収録されています。これは私のソプラノ、娘のピアノ、息子のギターによるものです。

 


 

CDに寄せて 〜塩谷靖子讃〜

塚田佳男(伴奏ピアニスト)

 

塩谷さんのうたう日本の歌を初めて聴いたのは、もうかれこれ二十年以上も前になろうか。それ以来、折に触れて耳にしてきているが、いつもじっくりと心に響いてくる歌を聴かせてくれる人だった。

今回のCDも、どの歌もみんな暖かく、やさしく心に沁みてくる。その沁みてくる要素のひとつは、なんといっても日本語の言葉の語尾の処理の仕方がうまいことである。彼女はそれをごく自然に美しくやってのけているが、日本のクラシック歌手の日本語はなかなかこうはいかないのである。それともうひとつは、長く伸ばす音のデクレッシェンドが素晴らしく、単にテクニックとしてのデクレッシェンドではなく、それこそ心に沁みるデクレッシェンドなのである。そして色々なジャンルの歌があるのに、彼女がうたうとジャンルの違いを感じさせないで、すべてあるがままの彼女の“歌”となっている。

それに、彼女の訳詞がまた素敵!カンツォーネなんかではなく、始めから彼女の詩に作曲された歌のように聞こえてきて、これまたやるせないほど心に沁みてくる。だから「忘れな草」などは、リフレインも訳詞のままうたってほしかった(ゴメンナサイ)。

ともあれ、長年のパートナーである奥千歌子さんの大らかで誠実なピアノに乗ってうたう塩谷さんのこのCD、まさに彼女のこれまでの歌人生の集大成であろう。

 


 

収録曲(ジャケットより)

 

沖縄の風と波

沖縄は、2014年に癌で亡くなった夫・塩谷治が、生涯にわたって思い続けた場所でした。沖縄出身で、早稲田大学時代に治と同級だった真喜屋実蔵(まきやじつぞう)さんは、遊んでいた不発弾の暴発により、9歳で失明しました。その後、文学を学びたいという夢を持って、復帰前の沖縄から上京し、大学に入りました。しかし、点字の教科書や参考書など皆無に近かった当時のこと、夢と現実との落差に絶望した彼は、若くして自らの命を断ちました。友を救えなかった無念をきっかけに、治は東京を中心とした点訳グループを立ち上げ、その後、盲学校の教師になりました。2013年の4月、主治医の許可を得て、二人で沖縄へ行きました。雑草に埋もれた真喜屋さんの墓前で合掌したとき、二人で沖縄に来るのも、これが最後になるであろうことを、私たちは感じていました。沖縄の4月はもう夏、そこここでデイゴの花が咲き始めていました。そんな沖縄への思いを歌います。

 

1.花 喜納昌吉 作詩・作曲

2.芭蕉布 吉川安一 作詩 / 普久原恒勇 作曲

3.さとうきび畑 寺島尚彦 作詩・作曲

 

 

無心に・密やかに

華やかに咲き誇る花もいいけれど、いつのまにか咲き、振り向いてくれる人だけに語りかけ、知らぬまに散っている、そんな花のほうに愛着を感じます。

 

4.野薔薇 三木露風 詩 / 山田耕筰 作曲

5.ねむの木の子守歌 美智子皇后陛下 詩 / 山本正美 作曲

6.さざんか 藪田義雄 詩 / 猪本隆 作曲

7.庭の千草 里見義 訳詩 / アイルランド民謡

 

 

愛のゆくえ

愛の芽生えから結婚、そしてスイートホームまでの流れを表してみました。「君を愛す」の歌の部分と、「祝婚歌」のピアノの部分には、偶然にも似たフレーズが出てきます。並べて歌うと、おしゃれな感じになるので、2曲ともハ長調で歌ってみました。

 

8.しぐれに寄する抒情 佐藤春夫 詩 / 大中恩 作曲

9.ただ憧れを知る人だけが ゲーテ 詩 / チャイコフスキー 作曲

10.君を愛す アンデルセン 原詩 ホルシュタイン 独語訳 / グリーグ 作曲

11.祝婚歌 宮澤章二 詩 / 湯山昭 作曲

12.埴生の宿 里見義 訳詩 / ビショップ 作曲

 

 

慕わしき面影

この世を旅立った人たち、そして、もう会えないかもしれない人たち。そんな、慕わしい家族や恋人への思いは、いつまでも消えることがないでしょう。

 

13.無縁坂 さだまさし 作詩・作曲

14.ママ 塩谷靖子 日本語詩 / ビクシオ 作曲

15.精霊流し さだまさし 作詩・作曲

16.マギー若き日の歌を 堀内敬三 訳詩 / バターフィールド 作曲

17.ふるみち 三木露風 詩 / 大中恩 作曲

18.忘れな草 塩谷靖子 日本語詩 / デ・クルティス 作曲

19.追憶 塩谷靖子 日本語詩 / イノチェンツィ 作曲

20.カタリ・カタリ(不実な心) コルディフェッロ 詩 / カルディッロ 作曲

 

 

親子の記念に

久しぶりに3人がそろった折、私が口ずさむこの歌に合わせて、ピアノとギターを付けてもらっているうちに、2日ほどで出来上がった曲です。多感な若者の心情を表したつもりです。2016年に、NHK「ラジオ深夜便」で放送されたとき、多くの方々からご好評をいただきました。ソプラノは塩谷靖子、ピアノは塩谷多衣(娘)、ギターは塩谷純一(息子)です。(録音は2005年8月)

 

21.紙細工 塩谷靖子作詩・作曲